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安倍首相と統一教会=家庭連合の関係がわかる8つの出来事

安倍晋三首相と統一教会(世界基督教統一神霊協会、現:世界平和統一家庭連合)の関係がよくわかる出来事を整理した。基本的に時系列で並べてあるが、その出来事が起きた時期がはっきりしない場合は報じられた日時を基準にしてある。

関連団体「天宙平和連合」に祝電

2006年5月、50名を超える国会議員が統一教会の関連団体「天宙平和連合(UPF)」が開いたイベントに祝電を寄せていたことが発覚し、その中に当時官房長官だった安倍氏も含まれていて問題に。「祖国郷土還元日本大会」と銘打たれたこのイベントは、同年5月13日から24日にかけて国内12都市を巡回しながら催され、その様子を統一教会系日刊紙『世界日報』の韓国語電子版が5月14日に伝えたことで表面化し、この記事の日本語訳が掲示板に貼られてブログ等に拡散。翌月13日には赤旗が報じ、他のメディアも追随。6月19日には全国霊感商法対策弁護士連絡会など三団体が抗議声明を発表し、安倍氏らには公開質問状が送られる事態にまで至った。教団の公式ウェブサイトでは各大会の様子を収めた動画も公開され、世界日報で紹介された議員の他にも祝電を送った者が多数いたことが判明した。

インターネットでの情報発信が盛んな統一教会にありがちなパターンだが、これほどの騒動になったのは恐らく前代未聞。祖父・岸信介、父・安倍晋太郎と統一教会の縁が安倍晋三議員にも受け継がれていると気付かせる出来事でもあった。

【関連情報】
서구사회만 따라가는 일본, 참가족 회복해야(世界日報 2006/5/14)
세계평화통일가정연합(動画が公開された教団HP)
統一協会の集団結婚・大会 安倍長官らが祝電 韓国「世界日報」報道(赤旗の第一報)

統一教会が選挙での支援を通達

“山谷先生、安倍先生なくして私たちのみ旨は成就できません”などと書かれた、参議院選挙で自民党へ投票するよう信者に呼びかける統一教会の内部文書を、2010年5月20日に有田芳生氏がブログで公開。議員の側からのアプローチは確認できないものの、安倍氏が統一教会の要望を理解していると読み取れることや、教団が秘密裏に選挙運動を行う実態を白日のもとに晒す内容で波紋を呼んだ。教団幹部もこの文書に記載された議員を支援していることを認めたとのこと。有田氏といえば今では参議院議員というイメージが強いが、元々は霊感商法問題に取り組んでいた古株のジャーナリストで、教団を批判的に扱った著作もある。
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【関連情報】
統一教会からの「噴飯物」抗議文書を公開する – 有田芳生の『酔醒漫録』
国際勝共連合からの抗議文(画像)

ワシントン·タイムズ紙に広告

米紙『ワシントン·タイムズ』2011年5月11日付に掲載された、東日本大震災時の米軍の救援活動「トモダチ作戦」への謝意を表明する全面意見広告に安倍夫妻が名を連ねた。ワシントン·タイムズを設立したのは文鮮明の側近の朴普煕で、発行元は文鮮明が創設したニューズ·ワールド·コミュニケーションズ。論調は保守的でレーガン米大統領が愛読していたことでも知られる。WT側は編集方針に教団の影響はないとしているが、こういった写真を見れば関係は明らか。

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【関連情報】
米国の震災支援に「Arigato」(世界日報)

ダミー団体「世界戦略総合研究所」で講演

2010年2月16日と2012年7月30日の二度、統一教会信者が代表を務めるシンクタンク「世界戦略総合研究所(IGS)」が開いた集会に安倍氏が出席し、それぞれ講師とパネリストを務めている。この問題は当サイト開設のきっかけにもなった出来事で、取り掛かった当初はまだ民主党政権時代だったこともあり、何を今さら安倍だの統一だの言っているんだと冷笑されたものである。

世界戦略総合研究所の代表は阿部正寿という日本統一教会の草創期からいる信者で、機関誌にレジェンドのように取り上げられたり、過去の新聞や雑誌でも教団の広報委員長として名前を散見する人物。阿部氏の著書『新堕落性の構造』は、書き手が統一教会信者である様子がはっきりと窺える内容になっており、エマヌエル阿部名義で出した『日本「精神」の力』には安倍氏と交流があるとの記述もある。

他に、世界日報や中東平和フォーラム(旧オリーブの会)でも活動する同研究所の事務局員が、総理大臣主催の「桜を見る会」に招待されている。

【関連情報】
『週刊朝日』2014年4月11日号ほか,『新潮45』2017年2月号
統一教会のダミー団体「世界戦略総合研究所」(政教ノート)

文鮮明の四男と安倍首相が面会?

統一教会の開祖・文鮮明には七男に文亨進という息子がいて、この亨進氏がインタビューの中で、兄の国進氏(四男)が日本の国家元首と面会したと打ち明けている。これは、亨進氏と国進氏が新たに立ち上げた分派「サンクチュアリ教会」のホームページが伝えたもので、以下の引用がそれ。なお、記事の元となったインタビューは動画でも残っている。
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国進兄さんはすでに日本と韓国の現在の国家元首がその職につく前に面会していました。多くの政治指導者を集めて「強い韓国」の講演も開いていました。軍の元帥クラスの集まりに呼ばれてどうして韓国が強くなければならないかレクチャーしたこともあります。

(第4章) お母様とアジアの摂理への願い 亨進ニム・インタビュー – サンクチュアリ NEWS

亨進氏のいう「国家元首」を安倍首相と判断した理由としては、まず、亨進氏が“国家元首がその職につく前に面会していました”と述べていることから、在位30年になる今上天皇ではないと判断できること。もう一つは、インタビュー動画の収録日が2016年1月21日になっており、この中で、亨進氏が母・韓鶴子氏(家庭連合の現総裁)と対立してイーストガーデン(文鮮明の邸宅)を去った経緯などを語っていることが挙げられる1)文鮮明が死去した2012年9月以降、教団内の対立は激化。2013年1月に亨進氏がイーストガーデンで礼拝する様子は動画等で確認できるので、安倍首相より前の首相である可能性は消える。また、日本の国家元首は衆院議長だとの解釈もあるが、外国人がそれを理解しているとも考えにくい。ただし、これに関しては亨進氏の発言のみに依拠している点は考慮する必要がありそう。

【関連情報】
四男(文国進)が安倍首相に会っていたって?!|ちゃぬの裏韓国日記(情報を得たブログ)
安倍晋三は文鮮明の四男と会っていた!? 七男の文亨進が証言(政教ノート)

安倍首相が直々に選挙支援を要請

2013年7月に行われた参議院選挙の際に、安倍首相が直々に統一教会に支援の依頼を出し、それを受けた教団が北村経夫議員への投票を信者に指示した。これはジャーナリストの鈴木エイト氏が教団の内部文書を入手して判明したもので、結果的に、北村候補には約8万票の上積みがあり初当選。内部文書にはさらに、国会での追求から教団を守ってもらうためにも北村支援が必要だとの記述もあったという。

北村経夫といえば山口県に本拠を置く「踊る宗教」こと天照皇大神宮教の開祖・北村サヨの孫である。そして、安倍首相の祖父・岸信介と統一教会の懇意な間柄については、伝道のために山口県を訪れた統一教会信者が、北村サヨから岸信介を紹介されたことから始まったという逸話がある2)岸信介が統一教会本部で行ったスピーチの記録 – 政教ノート。まだ弱小教団に過ぎなかった日本統一教会が、大物政治家の庇護を受けることで教勢を拡大したとすれば、北村支援は統一教会からの報恩だったとの捉え方もできる。

【関連情報】
『徹底検証 日本の右傾化』345頁(筑摩選書 2017.3)
やや日刊カルト新聞: 参院選比例区、統一教会は清和会準会員候補への投票を信者に指示

統一教会の幹部を首相官邸に招待

2016年6月に統一教会の幹部が首相官邸に招かれていたことが判明している。これも同じく鈴木エイト氏がいくつかの媒体で書いたもの。それによると、官邸に招待されたのは徳野英治日本統一教会会長と宋龍天全国祝福家庭総連合会総会長夫人。これ以上の詳細は不明だが鈴木氏は何らかの情報を得ていると思われる。教団公式ホームページによると、宋龍天なる人物は1979年に統一教会に入教して82年に祝福(合同結婚式に参加した意味)を受け、2013年に全国祝福家庭総連合会総会長に就任した信者だとか。この全国祝福家庭総連合会総会長という役職は日本の統一教会における事実上のトップと見做されることもある。

【関連情報】
『徹底検証 日本の右傾化』346頁(筑摩選書 2017.3)
カルト被害に備えるために 統一協会の「今」~その知られざる実態 鈴木エイト(『やや日刊カルト新聞』主筆) 2018年4月1日 | キリスト新聞社ホームページ
鈴木エイト(ジャーナリスト) やや日刊カルト新聞主筆さんのツイート

勝共連合が安倍-トランプのパイプ役に

2016年11月に行われた米大統領選挙の結果が判明した直後に、安倍首相がトランプ氏に電話入れて会談の約束を早々に取りつけ、その約1週間後、他国の首脳に先んじてニューヨークを訪れ、次期大統領と会ったことが政権の手柄のように報じられたのは記憶に新しいが、そこに統一教会の関与があったことをジャーナリストの時任兼作氏が『新潮45』2017年2月号で明かしている。

記事によると、外務省をはじめとした官邸ブレーンは大統領選でヒラリー候補が勝つと見込んでいたため、それ以外の準備を怠り、トランプ氏に祝意を伝えるパイプすら持っておらず、これに安倍首相が激怒。この怒りを収めたのが選挙支援などで国際勝共連合と親しかった側近議員で、この側近は統一教会とトランプ氏にホットラインがあることを知っていたという。安倍氏はすぐさま勝共連合の重鎮Yに連絡し、これを受けたYが韓鶴子・家庭連合総裁を経由してイバンカ氏(トランプ大統領の長女)の夫のクシュナー氏につなげ、安倍・トランプの電話会談が実現。鶴子氏とクシュナー氏は、各々が経営する会社の関係から予てより繋がりがあったとのこと。また、この重鎮Yは「勝共推進議員」を養成し、信者を議員秘書として送り込んでいた中心人物でもあるという。

以上が、これまでに確認されている安倍晋三議員と統一教会=家庭連合の関係を示す出来事。根拠のない噂レベルのものは排し、ある程度確度があると判断した情報のみを挙げたつもり。

続き→ 第二次安倍政権で成就した統一教会(家庭連合)の3つの悲願

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脚注   [ + ]

1. 文鮮明が死去した2012年9月以降、教団内の対立は激化
2. 岸信介が統一教会本部で行ったスピーチの記録 – 政教ノート